2000/8/16(Wed)

　雲が広がり、この時期としてはややすごしやすい天気の中、9時頃、選手達がグランドに集まりはじめます。満男選手も、他の選手達と同じように登場。来たと思ったら、もうボールに触ってるところが、満男選手らしい。フィジカルコーチ、マリオさんの号令にあわせて、みんなでストレッチ。

　UAE戦メンバーに選ばれた5人がいないので、今日のメンバーは、GKが3人と、フィールドプレーヤー15人、それに、多分室内練習をしていると思われる金古選手と、中嶋選手。熊谷選手がいなくて、なぜか、中村祥朗選手の姿も見あたらなくて、あれ?　人数が一人多いような、と思ったらマジーニョ選手を数に入れてしまってました（笑）。他の選手達と、全く同じ格好で、全く同じ練習をしているマジーニョ選手です。

　ストレッチの様子を見ると、満男選手、背中をそらす動きができにくいみたい。いつもは、こうではなかったと思うんだけど。でも、野沢選手と話をしたりしながら、リラックスして取り組んでる様子です。そして、みんなと一緒にピッチの周囲をランニング。てっきり、練習合流かと喜んでたんですが、一緒だったのはここまで。このあと、里内フィジカルコーチの指導のもと、孤独なフィジカルトレーニングが始まります。

　まず、ドリブルしながら、ピッチの周囲を3週ランニング。満男選手、どこで曲がったらいいか分からなかったらしく、ハーフラインのあたりで、隅で待ってる里内コーチに「ここ?」とか大きな声で聞いてたけど、半分じゃダメだったみたい。ピッチ全周を走ります。何だか、髪の色が茶色くなったような気がするな。走りながら、練習場所から離れてポツンと落ちていたボールを発見、自分のボールを、真ん中で練習してる選手達の方にポーンと蹴り返して、発見したボールを使って、またドリブル。

　そして、この次が、とってもきつそうだったトレーニング。というか、このあと多分1時間以上、同じことの繰り返しでした。コーンがピッチの周囲に50メートルおきくらいに置かれていて、コーンとコーンの間を、速く走る、流して走る、速く走る、流して走るの繰り返し。1周するごとにお休みして、脈拍の確認です。速く走るところでは、このところとみに少なくなってきている頬っぺたの肉が、ぶるぶる震えるくらい全速力で走ってました。ああ、なんか、こういう書きかたするとコミカルだけど、実際は必死の形相でしたよ。

　9時45分ぐらいに室内練習をしていたらしい熊谷選手が出てきて、同じトレーニングを始めましたが、ここで満男選手との違いを発見。脈の計り方。熊谷選手は、腕時計に似たような脈拍を計る器械を使用。満男選手は、その都度、自分で数を数えてました。しかも、腕時計をはめているわけでもないので、秒数は里内さんが時計で計ってくれて。だから、熊谷選手は、このトレーニング一人でこなせるわけだけど、満男選手は里内さんの助けなしにはこなせない（笑）。最後の方、ばてばてになってからは、腕を差し出して、脈も里内さんに計ってもらってたな。その他、トレーニング上の注意とか、「オガサ、ガンバレ!」みたいに声かけてもらったり、細かく面倒みられながらのトレーニングでした。里内さんに「左足ばっかり考えてると、右足が……」と声をかけられて、「まかしといて!」と一声、走る姿も軽やかな熊谷選手とは対照的（笑）。

　休んでるあいだとか、やはり全体の練習が気になるらしく、少し歩み寄っては見学したり。おかしかったのが、間違えていつのまにかコーンが一つ動かされちゃってた時。走り始めてから気づいた満男選手、走りながらも、身振りでコーンがないよみたいに周りの人（多分ホペイロさんかな）、に教えて、愉快そうな笑顔を見せてました。

　ばてばてで、流して走る部分が、もう速く歩くぐらいになって、練習終了。シューズを脱ぎストッキングで、ピッチの回りをランニング。ストッキングからはみ出すような、目立ったテーピングはありません。そして、最後、ゆっくりストレッチをしてました。コーチにストレッチを受ける選手達のそばで、ビスマルク選手と話をしたり。上がっていく相馬選手に、ポンと頭を叩かれたり。上がったのは11時過ぎくらいかな。

　と、今日の満男選手の午前練習は、なんとも地道なものでした。