2003/6/20(Fri)

　初戦と、スターティングメンバーを全く変えて来たフランス代表に対して、日本は、初戦と同じメンバー。2軍のフランスに対して、日本は互角に戦いますが、前半40分過ぎの相手CKの場面で、稲本選手がペナルティエリア内でファールを取られます。ホーム寄りとも思われるその判定から、PKを決められ、リードを許してしまいます。

　後半15分、俊輔選手のFKで1点を返し同点に追いつきますが、ペースアップしたフランスにあっという間に追いつかれます。勝ち越して、引き気味になったフランスに、日本は主導権を握って攻め込みますが、ゴールを割ることができません。

　好調だった俊輔選手が左足を痛めたため、後半開始直後からアップをしていたという満男選手が、ピッチに登場したのは後半35分。試合後のジーコ監督のインタビューによると、俊輔選手が交代を申し出たためということで、それがなければ、この試合も、満男選手の出番はなかったかもしれません。

　残り10分、フランスは、すっかり引いてしまっています。満男選手と同時にアンリ選手がピッチに入りましたが、攻撃的な交代というよりは時間を使うためのもののようです。

　満男選手に、すぐにボールが集まり始めます。味方の選手からの信頼を感じます。中盤でプレッシャーがかかっていないこともあって、満男選手は、ドリブルでしかけたり、ショートパスでつないだり、なんとか崩そうと試みますが、最終ラインを固めてきているフランスを相手に、巧くいきません。

　目立ったのは、サイドを使おうという意識。右に開いた大久保選手に1本。そして、左から右の高原選手に、この試合、ここまでの日本に見られなかった、大きなサイドチェンジのパスを出しますが、疲れもあってか高原選手がキープできません。

　アンリ選手の守備にまわった満男選手は、後ろから追いかける形になり、足元に飛び込みますが、読まれてかわされてしまいます。たとえ10分でも、ピッチに立てたからこそできる勝負です。

　バタバタとピッチに倒れ込み時間を稼ぐフランスの選手たち。後半45分、美しいボールの奪い方をした英寿選手が誘ったファールで、相手を1発退場に追い込み、日本は数的に優位になりますが、攻めきれません。

　ロスタイムは3分。後半48分01秒、遠藤選手からのパスを中央で受けた満男選手が、スライディングで飛び込んできた相手を見事にかわし、シュートを狙ってゴールを向いた瞬間にホイッスルが鳴らされます。

　結局、1本もシュートを打てないまま終わってしまった満男選手。最後のシーンは、本当に残念でした。次は、勝ち点で並んだコロンビアと、準決勝進出をかけての戦いになります。この場面の続きが、その試合で、見られるといいのですが。