2001/6/29(Fri)

　もう、夏ですね。午前だけの1回の練習の今日。練習開始の9時には、日が照りつけて、日よけのない見学席は、すごい暑さでした。

　全体練習は、先ずは、ストレッチ。そして、短いコースを、足の動きを入れながらダッシュを繰り返したりする練習。

　代表にいっている、秋田選手、隆行選手、柳沢選手、中田選手、曽ヶ端選手の5人のほか、姿が見えないのは、満男選手、熊谷選手、青木選手、相馬選手。ワールドユースでアルゼンチンに行っていた、羽田選手、根本選手は、元気に練習しています。松島選手は15分ほど遅れてグランドに現れ、通訳さんを通して、セレーゾ監督に何か話をしてから、練習に合流してました。

　このところ、長谷川選手と小林選手を、よく見間違えて、あまり自信がないのですが、多分、長谷川選手が、このアップのあと、上がっていったと思います。ビスマルク選手と中嶋選手は、ダッシュのあと、ランニング。最初、逆回りに走っていた2人でしたけど、途中から、2人並んで、仲良く走ってました。中嶋選手は、里内コーチに声をかけられて、早めにランニング終了。ビスマルク選手はマイペースに走り続けて、その後、入念にストレッチしていたようです。

　ダッシュのあとの全体練習は、ボールを使ったフィジカルトレーニング。ドリブルでコーンを抜けたり、ジャンプしたり、コーチにパスをして、ポールをジグザグに抜けて、パスを受けて最後にシュート。といった、ピッチ半分に作られた長めのコースを使ってのトレーニングです。ハーフラインの右側と、左側に、左右対称に同じコースがしつらえられて、選手たちは半分ずつに別れて、トレーニング。途中で、左右が入れ替わっていました。

　30分したところで、多分、室内で練習をしていたと思われる熊谷選手が出てきて、A・Bグランドの周辺をランニング。2周くらいしたところで、先にグランドに出て、練習を見ていたフロントの人と一緒に、また室内へ入っていきました。

　満男選手は、9時45分頃、リカルド・フィジオセラピストと、もう1人の男性と登場。半袖の練習着の裾を、キッチリとパンツの中に入れて、ストッキングは思いっきり下げた格好。グランドの端の用具入れから、サーキットトレーニングに使う、コーンなどを出して、3人で、Bグランドまで運んでいきます。満男選手が持ったのは、5〜6個積み重ねたコーン。左手で、頭のところを持って運んでいて、特に苦にしている様子もありません。

　ひじは、まだ、自由には動かないようですが、それも、ほんのわずかだけ。真っ直ぐには伸びないといった程度です。ケガをしたと知らずに見たら、気づかないくらいの感じになってます。

　リカルドが、コーンやポールを使って、コースを作っているあいだ、満男選手は、トレーニングの合間の選手と話したり、シュートの放たれる方向を見て、笑っていたりします。足元にボールを転がしたりもしています。この時かな、座って誰かと話している時の表情、とっても、ゆったりとした笑顔でした。

　10分くらいして、コースが完成してから、トレーニング開始。縦に並んだポールをジグザグに抜けて、縦に4つ並んだコーンを飛び越えて、横に並んだコーンをジグザグに抜けて、今度は横に並んだコーンを飛び越えて、3つのコーンを抜けながら、左足と右足で、リカルドの軽く投げるボールを蹴り返す。といった短いコースを、5セットくらいずつこなします。トレーニングの内容は、リカルドが工夫して、コーンを並び替えたり、ポールだけのコースになったり、ボールも投げられたものではなく、転がされたものを蹴り返したり。休憩を挟みながら、いくつもの種類をこなしていきます。

　満男選手、最初は、いかにも外でトレーニングできるのがうれしいという笑顔で、横でやっている全体練習を見て、笑ったり、手を叩いたり、声をかけたりの、余裕の表情だったのですが、最初のサーキットを2〜3回繰り返しただけで、あっという間に、辛そうな、というかイヤそうな顔になります。もともと、あまり面白みのない、キツイトレーニングの上に、カンカン照りですから、無理もありません。

　それでも、練習の合間には、ボールを蹴ってみたり、リフティングを試みようとして失敗して、トレーナーさんにボール拾いに行かせちゃったり。ちょうど、休憩に入った、本山選手が、長めのボールを蹴ってきて、満男選手も蹴り返してましたが、どうも、あまりパスの調子がよくないようで、右足では、いつものような柔らかいボールは蹴れていませんでした。また、次の休憩では、野沢選手に向けて、ポーンとボールを蹴っていたのですが、これも、珍しく、3〜4本蹴って、どれもぴったりには飛びません。

　いじめっ子ぶりは健在で、全体練習が休憩になった途端に、遠ざかっていく加藤選手のかかと目がけて軽くボール蹴ったり、座っている幸聖選手の背中にボールぶつけたりしてます。

　サーキットトレーニングの途中、ポールをジグザグに横に走って、1本越えるごとに正面のリカルドが転がすボールを、蹴って返す練習の時、リカルドが、走り方を、指で小さくジグザグに示したら、満男選手は、それをなぞって、もっと小さくジグザグに手を動かして、それは、とっても可愛かったです。

　全体練習の最後は、ミニゲーム。ハーフコートで、GKも入れて11対11。セレーゾ監督と、確かコーチも入ってました。GK練習に参加していた高桑選手は、ここからは別メニューで、ランニングです。

　ゲームの開始前に、それぞれのチームが集まって、肩を組んだりして、試合開始前のようにポーズを取って、石井コーチが写真撮影。セレーゾ監督、敵チームのビブス組を石井さんが撮影しようとすると、「ノー!　ノー!　ノー!!!」と大騒ぎ。どうやら、自分たちのチームだけの撮影にしたかったようです。

　そして、このセレーゾ監督の大騒ぎのあいだに、リカルドと満男選手も肩を組んで、リカルドがボールを持ち上げてポーズを取って、撮影してくれと、大騒ぎ。このノリに、石井コーチも、カメラを向けていました。

　満男選手の、辛いサーキットトレーニングは、20分くらいで終了。水分補給をすると、ゴールの方に行って、ミニゲームの球出しをちょっとしてみたりします。その後は、ベンチに座って、ゲームの見学。暑いのか、練習着の袖を、まくり上げて、肩を出した格好で、右腕をベンチの背もたれに乗せた、くつろいだ格好です。左腕は、背もたれにかけずに、体の上に置いていたのだけど、その方が楽だったのかしら。左腕の太さ、右腕よりも、少し細い気もするけど、遠目だし、そういう思い込みで見ちゃっているせいかもしれません。

　こういうときにも、右足の下に、ボールを1個置いているのが、いかにも満男選手らしく思えます。別に転がすでもなく、ただ足を乗っけてるだけなんですけど。

　いったん、中に入っていた熊谷選手は、30分以上して帰ってきて、1〜2周ランニングして、満男選手の並びの背もたれのないベンチまでやって来ます。熊谷選手も、練習を見学しながら、踏み台昇降のようにベンチに上がったり降りたりしたり、ストレッチをしてみたり。暑い中にもかかわらず、トレーナーさんや、コーチもみんな、笑いながらミニゲームを見守ってます。中嶋選手は、途中で上がっていきましたが、ランニングを終えた、ビスマルク選手も、ずっと見守っていました。

　ゲームの方は、あまりきちんと見てなかったんですが、最初から、大きな笑い声が出ていて、いい雰囲気でした。満男選手も、ベンチから、もっと上がれという様に手招きしたりして、いろんな声がかかりながらの進行です。最後に「時間がないからVゴール」とコーチが言っていて、それでも決着がつかなかったのか、PK戦になっていました。全員が蹴ることになったらしく、これまた、それらしく、両軍が肩を組んで見守ったりして。

　そして、またまた、自己中心ぶりを発揮したのは、セレーゾ監督。なんと、自軍の選手だけ、PKを蹴る前にポーズを取らせて写真を撮ってます。こういうときに、目立つのは、もちろん野沢選手。メチャメチャ派手なポーズを決めてました。

　PKは、1番最初の本田選手を、レンタル移籍でやって来た阿江選手が止めてはじまり、そして、最後、GKの番では、阿江選手が、グラウンダーの速いボールを、しっかり真ん中に決めて、「をを〜!」という声を浴びて終わりになりました。

　三々五々、給水をする選手たちに混ざって、水を飲んでいた満男選手ですが、目線はグランドに。そして、みんなが去ったグランドに、何人かの選手が残っているところをみて、待ってましたとばかりに、ボールをパスしてそちらに走っていきます。そこにいたのは、池内選手、野沢選手、内田選手、小林選手、幸聖選手だったかな。満男選手、幸聖選手に、じゃれつくように寄っていきます。池内選手が、ボールに足を乗せて、みんなに大声で何かを説明します。きっと、また賭けのために、ルールを決めているんでしょう。こういうときに仕切るのって、池内選手なんですね。一番年上のせいもあるのかな。池内選手を中心にルールが確定。恒例の鳥かごが始まりました。

　暑さに耐えかねたのか、すっかりパンツの裾を、まくり上げてしまった野沢選手。上着をパンツに入れていないので、練習着の下に、いきなり白い太腿が見える、これが女性だったら、かなり色っぽい姿。対する満男選手は、なんと、鳥かご開始と同時に、パンツをずり下げて、短パンをひざ丈に。冬には、よく見かけた格好だけど、夏にもやるんですね。しかも、鳥かご開始と同時ということは、気合いを入れたのかしら。気合いを入れる時に、パンツをずり下げるって話は、聞いたことないけど。さすがに、下げても涼しくなるわけでもなく、意味がないと思ったのか、ずり下げてたのは、最初だけでした。

　あれだけミニゲームをやったあとなのに、みんな楽しそう。もちろん、待ちかねていた満男選手も、うれしそうです。他の選手がなかなかボールをカットできないのを見て、こうやればいいんだよと、飛び上がって、足でボールを挟むような動作をしてみたりします。

　どうやら、パスをたくさんつないだ方が勝ちらしく、隣り合った選手同士で、細かくパス交換。みんなで、数を数えます。満男選手、中に入って、20回くらいつながれたかな。うまく、パスカットして出ていました。一度、何の拍子か、すってんと背中から転んでしまって、立ち上がってから、ベンチの近くでストレッチをしている選手たちの方を、うかがうように見てました。もしかしら、ストレッチを手伝っているコーチに叱られるんじゃないかと、思ったのかも。

　10分くらい経った頃かな、野沢選手が真ん中に入って、パスが繋がるごとに、「……28、29、30」とみんなが声を合わせて大騒ぎ。30になった途端に、野沢選手、プロテクターを手に持つと、脱兎のごとく走っていってしまいました。どうやら、中に入って30回つながれたら負けのルールだったようです。罰ゲームでもあったのか、みんなが、おいおいと声をかけても止まらない野沢選手。ロッカールームの出入り口の方に向かって、Aグランドの中央ぐらいで、ようやくペースをゆるめます。みんなも、あきらめたのか、ここで鳥かご終了。ゆっくりと歩いて、帰っていきました。

　満男選手、このあと、すぐに着替えて帰っていきました。最初に室内にいたときには、トレーナーさんは外にいたから、トレーナーさんと一緒のリハビリは、今朝はなかった模様です。しかし、本当に帰りが早かった。ちゃんと、シャワー浴びたのかしら。なんて、いらない心配する余裕があるくらい、元気そうで、リハビリも順調に進んでいそうな満男選手でした。