2002/4/20(Sat)

　北国の春は急ぎ足でやってくるらしく、2日前に開花したという函館の桜は、もう満開。遠くに臨む山の頂には、まだ雪が残っていますが、快晴のスタジアムには強い日差しが照りつけ、日差しが痛いくらいの暑さで、何人もの人が半袖になっています。札幌から飛行機で駆けつけたサポーターもたくさんいるのでしょう、約15,000人収容の千代台公園陸上競技場は満席。スタジアムは、メインスタンドとホーム側のゴール裏だけがスタンド席。バックとアウェイ側のゴール裏は、ただの芝生の土手です。アントラーズサポーターは、アウェイ側の中央の、ロープに仕切られた部分に押し込められます。

　選手たちのロッカールームも狭いのでしょうか、ジャージに着替えた選手たちは、メインスタンド下に出てきて、ボールをリフティングしたりしながら、時間をつぶします。コンサドールズと名付けられたチアガールのパフォーマンスが始まると、みんなでそちらを眺めています。

　いったんピッチから姿を消した選手たちは、パフォーマンスの終わった、1時半頃、再びピッチに姿を現します。今日の帯同選手は幸聖選手です。満男選手は紺の長袖のジャージに短パン、白いストッキングを足首近くまで下げています。

　いったんはピッチを走り始めた満男選手ですが、タッチラインに戻って、右ももの後ろにトレーナーさんに何かを塗ってもらいます。痛み止めでしょうか。1週間前に、ジュビロ戦で限界まで走った満男選手、代表の合宿とコスタリカ戦をこなして、右足に無理が出ているのかもしれません。

　シュート練習、満男選手が左サイドに出したパスは、大きく外れますが、アウグスト選手は、スライディングでそれを止めてくれます。

　ゴール前に走り込んでシュートを打つ練習をしている選手が多い中、満男選手は普段とは違って、ペナルティエリアの外からのループ気味のシュートをたくさん放ちます。右足と左足、ゴールの隅に置きにいくようなていねいなシュートです。右の精度も悪くはなく、2本に1本くらいを決めていきます。

　ゴール近づいたとき、アウグスト選手のパスが頭の上を通り過ぎます。届かないのが分かっていながら、思いっきりジャンプする満男選手。そのすぐあとだったでしょうか、他の選手が放ったシュートが、間近を通って、満男選手は大げさにひっくり返ります。立ち上がると、すぐ側にいた高嵜選手と目を合わせて笑い合っています。

　全員でのダッシュでアップが終わり、上がりかけに満男選手はボールを拾うと、右サイドから、右足でロングシュート。1本目は枠の左にそれましたが、2本目は見事にアウトにカーブがかかって、ゴール左のネットに突き刺さります。

　2時過ぎ、コンサドーレの旗が2列に掲げられて花道を作る中、両チームの選手の入場です。アントラーズは、白のアウェイ用のユニフォーム。全員が長袖を着ています。コンサドーレの選手たちは、それぞれが小さな子どもの手を引いています。写真撮影で、前列5人の中央に陣取る満男選手です。

　コイントスでアントラーズが勝ち、ピッチを交換します。まず、アントラーズがコンサドーレサポーターの陣取るゴール裏、日差しに向かって攻めることになりますが、これは、後半の西日を考えてのことでしょうか。

　アントラーズは、柳沢選手が風邪で遠征に帯同せず、スタメンに平瀬選手が入って、メンバーは、GK曽ヶ端選手、DF名良橋選手、秋田選手、ファビアーノ選手、アウグスト選手、MF熊谷選手、中田選手、満男選手、本山選手、平瀬選手、隆行選手です。

　コンサドーレは、ここまで1勝6敗と成績が悪く、今シーズン初という3-6-1の布陣を試します。バックラインには、FWから今年コンバートされたばかりという曽田選手が初スタメン。ワントップは小倉選手です。

　2時6分、アントラーズボールでキックオフ。満男選手は、歩くようにゆったりと前に進みます。ポジションはいつも通り、満男選手が右、本山選手が左での開始ですが、前半2分には、早々と左右を入れ替わります。

　少し動きのゆっくりと見える満男選手、アントラーズ全体もゆったりと見えます。暑さを考えてのことなのでしょうか。満男選手は、攻撃の時には、前線の中央にポジショニングを取ることが多いようです。

　6分、アウグスト選手が左の低い位置でボールを持つと、本山選手が斜めに左前のスペースに走り、満男選手と左右が入れ替わります。

　7分、アウグスト選手がドリブルで上がると、満男選手は右サイドで、前に走りながら手を挙げます。アウグスト選手から縦に平瀬選手にパスが渡ると、満男選手は手で合図しながら、ペナルティエリアに走り込みます。コンサドーレは、一気に7人もの選手がペナルティエリア内で守ります。守備に9人がかかり、トップに小倉選手がぽつんと一人いる感じです。

　8分、満男選手がボールを持つと、平間選手が抱きつくように妨げます。もちろんファールです。

　わずかに下を向いてから走り出す満男選手。少し体が重いのでしょうか。

　11分の攻撃時、ボールに近づくように左サイドに流れる満男選手、それに合わせて、本山選手が右にポジションを変えます。

　13分、アウグスト選手が倒されて左サイド高い位置でのFK。満男選手がニアに入れたボールは、クリアされ、サイドラインを割ってスローインになります。ボールを拾うと、すぐにスローインする満男選手です。立て続けにボールがラインを割って、満男選手は、今度はボールをアウグスト選手に渡します。アウグスト選手のスローインを受けた隆行選手は、満男選手にボールを落とします。目の前の2人のDFを抜いた満男選手は、ゴールのすぐ手前、左側でGKと1対1になり、角度のあるところから低く強いシュートを放ちますが、GKが体を倒して止めます。ゴールライン際、こぼれたボールを、満男選手はすかさずゴール正面の本山選手に軽く浮かして送りますが、本山選手のシュートはDFにブロックされます。

　ここからの左CK、満男選手はショートコーナーでアウグスト選手を使います。アウグスト選手が上げたクロスを、平瀬選手がヘディング。GKがこぼしたボールは、中田選手の目の前に。中田選手は、ゴール右にシュートを決めます。

　右のコーナーまで走って行って喜ぶ中田選手と、そこに集まっていく選手たち。満男選手は、その輪の方には向かわず、左サイドから、ゆっくりと歩いて自陣に戻ります。

　ビジュ選手にイエローカードが出されます。

　場内には、いったん、得点者が満男選手とアナウンスがありますが、しばらくして中田選手に訂正されます。

　先制点後も、アントラーズペースで試合は続きます。

　24分、相手FKのボールを蹴るフリをして、平瀬選手に遅延行為でイエローカードが出ます。

　26分、左サイドを上がるアウグスト選手から出たパスを、満男選手はスルー。後ろの選手に合わず、ボールを奪われてしまいます。

　アウグスト選手のパスを受けに行く満男選手、今野選手に体をぶつけられ倒されます。足を蹴られたのか、転がったまま、一瞬全く動けなくなる満男選手ですが、なんとか立ち上がります。

　27分、ハーフラインの隆行選手からアウグスト選手にボールが渡ると、ゴールに向かって全速で上がる満男選手です。何回もシュートチャンスを迎えるアントラーズですが、得点を決めることができません。

　28分、ペナルティエリア内まで上がった満男選手、隆行選手のクロスのタイミングに合わせようと切り返して足を滑らせ転んでしまいます。

　3トップ気味に、前に張っていることの多い満男選手、29分、後ろの本山選手からパスが入りますが、受けることができません。

　31分、本山選手から、左サイド前の満男選手にロングパスが通ります。2人のDFに囲まれ、ボールを浮かせてかわそうとする満男選手ですが、成功しません。

　32分、攻め込まれたところからボールを奪い、本山選手がロングボールを前線に送ってカウンターになりますが、前線はFW2人だけ、本山選手は全力で上がりますが、満男選手は上がって行きません。

　34分、アウグスト選手がハーフライン中央近くでボールを受けると、左サイドに開く満男選手。アウグスト選手のパスを受けると、大きく右サイドの平瀬選手にパスを出しますが、DFを背負った平瀬選手は受けることができません。

　右CK、満男選手のボールをファーサイド遠いところの隆行選手はフリーでヘディングしますが、GKにキャッチされます。ここまで、ずっと左サイドにいた満男選手、ここで右にポジションを取ります。

　39分、本山選手が相手選手と絡んで倒れ、もんどり打ちます。ゴロゴロと地面を転がって、痛みを訴える本山選手。担架で外に出されますが、左足首当たりをトレーナーさんに処置をされて、すぐにピッチに戻ります。

　40分、満男選手がチェックに行き、中田選手がパスカットします。中田選手は真っ直ぐにゴールに向かって進み、相手選手のファールを誘います。ゴール左寄り25メートルほどのところからのFK、満男選手と中田選手が相談しますが、軽くボールに手を触れ、セッティングするのは満男選手です。全員が戻って、守りに入っているコンサドーレ。満男選手の蹴ったボールは、ジャンプしたDFの頭に当たってしまいます。

　43分、満男選手がヘディングで競り勝ち落としたボールを、名良橋選手はすかさずミドルシュートを放ちますが、バーの上です。

　ロスタイムは2分です。

　45分の左CK、ニアに飛び込んだ秋田選手の頭に合いますが、DFに当たってゴールの上を越えます。続けての左CKは、ニアに短く入ります。

　前半終了のホイッスル。平瀬選手が満男選手に何か熱心に話しかけます。ベンチから出てきたコンサドーレのサブの選手の1人が、曽ヶ端選手に話しかけ握手します。満男選手も、自ら手を出して握手。筑波大のキャプテンだった吉川京輔選手でしょうか。続いて、小島選手が満男選手に声をかけ、肩を抱いて人なつっこく話しかけます。

　後半開始前の3時5分、アントラーズの選手の方が先にピッチに姿を現します。満男選手は、ピッチに出てくると、片足を後ろに上げるストレッチを、左右交互に入念に行います。それが終わると、開脚してストレッチ。かなりの時間をかけています。

　円陣を組み終わると、秋田選手が満男選手に話しかけます。真剣な顔で話を聞いている満男選手。中田選手は、本山選手に両手で拳を作って、左右に動かしながら話します。片方の選手が開いたときに、片方が中央に寄せるイメージ。全く同じ動作を、昨年の8月、2nd第2節のエスパルス戦の試合開始前、満男選手が本山選手にしていたのが思い出されます。ビスマルク選手の出場停止で、本山選手と2列目を組んだ時でした。

　後半はコンサドーレのボールで始まります。開始早々に、小倉選手のロングシュート。低く抑えて枠に飛びますが、曽ヶ端選手が正面でキャッチします。

　1分、左サイド角度のあるところからのFK、クリアボールを本山選手がシュートしますが、DFの頭に当たってゴールラインを割ります。ここからの右CK、満男選手はショートコーナーを使いますが、名良橋選手と意図が合わず、ボールを奪われてしまいます。

　4分、曽ヶ端選手のフィードに、満男選手と本山選手の両方が右サイドに流れていますが、満男選手が左にポジションを変えます。

　5分、ゴール前でDF2人にボールをキープする平瀬選手が短く満男選手に出したボールを、足元でつつくようにしてリターン。さらに細かいパスが戻ってくると、ウェーブを描いて動き出した本山選手に満男選手はパスを出しますが、DFに当たってしまいます。

　6分、左サイドでオーバーラップをかける相手選手のマークに着くように、大きく片手を挙げて指示する満男選手です。

　7分、平間選手に体を寄せてボールを奪う満男選手です。

　8分、隆行選手が満男選手より下がり目の位置にいます。満男選手はスライディングタックルで、平間選手のボールを奪います。

　前半は、3トップ気味になり、本山選手よりも高い位置にいることが多かった満男選手ですが、後半になって、前半よりも少し下がり目にポジションを取っているようで、本山選手の方が高い位置にいることが増えています。前半は、満男選手が左、本山選手が右とほとんどポジションが固定されている感じがあったのですが、満男選手が中央寄りにポジションを取ることで、本山選手との左右のポジションチェンジもスムーズになっているようです。

　中盤でパスを回してリズムを作るアントラーズ。12分、左サイドのアウグスト選手に手を挙げて、ゴール正面のDFのあいだに入った満男選手。低め目のクロスを、左足の外側で引っかけるようにして、背後の裏のスペースに流し、そこに走り込んだ平瀬選手がシュート。ゴールが生まれます。

　平瀬選手に駈け寄るアントラーズの選手たち。オフサイドぎりぎりのプレーに、コンサドーレの選手たちはいっせいに抗議します。先にセンターに歩き出していた満男選手は、少し遅れて平瀬選手に笑顔で寄っていきます。

　ゲームの再開時、満男選手が左、本山選手が右にポジションを取っています。

　14分、満男選手は森下選手に寄せていきますが、かわされます。

　16分、平間選手に代わって、小島選手が入ります。2トップになるようです。

　17分、ゴールライン近くまで、アウグスト選手とボールを追う満男選手です。

　18分、ビジュ選手に上に乗られるような形になり、倒れる本山選手。名良橋選手がボールを出してプレーを中断。満男選手は、近くに立って、本山選手が起きあがるのを待っています。

　23分、ルーズボールを拾おうとして、コンサドーレの選手に倒される満男選手ですが、ファールはありません。

　24分、森下選手が痛んでピッチを出ます。25分、その森下選手がピッチに戻らないまま、コンサドーレのユース出身の新人、新居選手と交代になります。

　26分、満男選手は左サイドで、アウグスト選手からの縦に入った強いボールを、右足のワンタッチで中田選手に落とします。

　本山選手から短く出たパスを受けた満男選手は、中央で前に走る平瀬選手にロングパス。ピッタリと隆行選手の胸に合いますが、一足早くDFにクリアされます。

　左CKは、隆行選手はクリアボールが足元に落ちたところを、すかさずシュートを放ちますが、ゴールのはるか上です。

　27分、右サイドで隆行選手が倒されて得たFK、逆サイドにいた満男選手は、右にいる本山選手に蹴るように指示し、そのボールを受けに近づきます。

　29分、小島選手がドリブルで上がるのについていく満男選手。ゴールライン近くでファビアーノ選手がクリアした短いボールを、満男選手は一度リフティングすると、ボレーで大きく前に送ります。それが、直接相手選手の前に落ちてピンチになったところ、満男選手は必死でボールを取り返そうとします。

　ここで本山選手が左に流れ、満男選手とポジションを変わります。

　セットプレーの守備。セレーゾ監督は、コーチングエリアを出て、サイドラインギリギリまで行って声を張り上げています。

　32分、名良橋選手の上がりに、ゴール前に入っていく満男選手。ファーサイドのクロスは高く、平瀬選手が落とすことができません。

　小倉選手が痛んで、プレーが中断されます。満男選手はベンチ前のラインまで行くと、中田選手からボトルを受け取り給水します。そこに、隆行選手も来て、満男選手からボトルを受け取ります。ここで、また満男選手が左にポジションを取ります。

　ゴール前でワンツーをし、シュートを放つ山瀬選手。守備でも奮闘しています。

　34分、DFに着かれながらも、アウグスト選手から預けられたボールをキープ、左裏、オーバーラップしたアウグスト選手のスペースにピッタリのパスを出す満男選手です。

　35分、ゴール前の隆行選手がDFに倒されながら、左に開いた満男選手にパスを通しますが、主審がコンサドーレのファールを取り、ゲームを止めます。ちょっと不満そうな表情に見える満男選手。ファビアーノ選手、中田選手、本山選手、満男選手がポイントに来ます。

　ここで、小倉選手に代わって、新人の吉瀬選手が入り、今までバックラインに入っていた曽田選手がFWに上がります。

　満男選手はFKを横に流し、名良橋選手がミドルシュートを放ちますが、バーのはるか上です。

　37分、その曽田選手が落としたロングボールを、新居選手が決めて、コンサドーレが1点を返し、スタジアムを埋めたコンサドーレサポーターが沸き返ります。アントラーズ、ちょっと集中が切れた時間だったでしょうか。

　左サイドでボールを持った満男選手に、後ろから足をかけて倒す田淵選手。ファールです。

　39分、左サイドライン際で倒され、一瞬動かなくなる本山選手ですが、少しして立ち上がります。そこからのFK、満男選手はいったん後ろの熊谷選手に預け、戻ってきたボールを受け、大きく逆サイドにパスを放ちます。DFの頭を越したボールを、ペナルティエリアの右で下がりながら受けた平瀬選手は、DFを抜いてペナルティエリアに入り、足をかけられて倒されPKを得ます。

　ここで、倒した吉瀬選手と抗議したビジュ選手にカードが出ます。ビジュ選手は2枚目のカードで退場です。

　ポイントにボールをセットする平瀬選手。満男選手は、PKを蹴る気は全くないらしく、ペナルティエリアの外に下がります。執拗に続くコンサドーレの選手たちの抗議の中、隆行選手がボールを抱えて構えます。平瀬選手と隆行選手で相談があって、結局蹴るのは平瀬選手。コンサドーレサポーターに向かって蹴ったボールは、右のポストに当たって跳ね返されます。

　42分、パスを受けて、2人のDFに詰められた満男選手は、足の裏を使ってボールをコントロール、味方にパスを通します。

　足元のボールを新居選手に狙われ、左足でボールを右足に当ててコントロールする満男選手です。

　44分、アントラーズは2人の選手が同時に交代します。隆行選手に代わって長谷川選手が、本山選手に代わって内田選手が入り、名良橋選手がポジションを攻撃的MFの位置に上げます。

　交代の直後の左CK、満男選手はファーの長谷川選手を狙いますが、頭の上を越えてしまいます。それを右コーナー近くで拾った名良橋選手が、クロスを入れ、長谷川選手がヘディング、GKがパンチングしたところを、もう一度頭で押し込み、3点目です。

　ロスタイムは5分。

　46分、前線の満男選手が戻りながらボールを受けたところ、足をかけて倒されますが、これはオフサイドです。

　2点のリードに、ボールを支配しつつ、ゆったりと回すアントラーズです。

　48分、左サイドで満男選手がアウグスト選手のスローインを受けたところで、足をかけられ倒されます。その瞬間に試合終了のホイッスル。3-1でアントラーズの勝利です。

　満男選手は、ピッチにそのまま体を預け、大きく仰向けになります。今日も、全力を出しきったのでしょう。少しのあいだの後、立ち上がろうと体を起こしたところに、アウグスト選手がやってきて、両手を差し伸べ、満男選手の手を持って、起きあがるのを助けます。よく頑張ったというように、満男選手の頭を撫でるアウグスト選手。満男選手も笑顔ですが、疲れ切っているように見えます。

　整列して挨拶のあと、コンサドーレの選手に近づいて小島選手などと親しげに話す平瀬選手。満男選手ら、半分ぐらいの選手は、そちらには行かず、そのままゴール裏に向かいます。満男選手は、ゴールの横に置いてあるボトルで給水。そして、ピッチの外に並べられた看板の隙間を抜けてゴール裏に歩み寄ります。

　ホーム側のゴール裏では、今期1勝しかしていないコンサドーレの選手たちに向かって、サポーターが水をかけます。

　ゴール裏への挨拶をすませて、引き上げていく満男選手に、アウグスト選手が話しかけます。満男選手は、その話しに耳を傾けながら去って行きました。

　Jリーグは、ここでW杯のための約3ヶ月の中断期間に入ります。今季7試合で、3勝4敗と成績の思わしくないアントラーズ、この試合も、決してバランスのよいものではありませんでしたが、とりあえず、気持ちよく中断期間に入れたことが、一番の収穫でしょうか。