2001/3/24(Sat)

　 暖かい日差しの中、午前9時から練習開始。といっても、ちょっと遅刻してしまって、クラブハウスに着いたのが9時10分くらい。グランドでは、すでに選手たちがランニングをしていました。　

　 今日は、午後2時から、サテライトの試合があるということで、サテライトの選手は練習に参加しておらず、フランスに行っている3人と、ジャパンユースの最中の2人も留守。人数、少な目の練習です。　

　 満男選手はCグランドの周囲を、トコトコと走っている様子。ものすごくゆっくりのペースです。隆行選手も、もっぱらCグランド。その他の選手は、A・Bグランドの周囲も含めて、広い範囲を、自分のペースで走っています。　

　 Cグランドの入り口には中嶋選手と、何人かのユースと思われる選手たちが、石井コーチの指導の元、ストレッチを行っています。中嶋選手、このあと、クラブハウスの建物の中に入って、室内練習をしていたようで、かなり時間が経ってから、グランドに再び出てきて、ウォーキングを行ってました。前は、室内練習だけだったから、リハビリは順調に進んでいるようです。　

　 9時半頃、満男選手は、クラブハウスに近いあたりを時計を気にしながら走っていたと思うと、走るのを止めて、ボールを蹴り始めます。勝手にランニングを止めてしまったのかと思った瞬間、里内コーチの「終わり」の号令がかかります。終わりと言われる前に、誰よりも早くランニングを止めてしまう光景は、前にも見たことがあるような。ボールなら、いつまでも蹴り続けてる満男選手ですけど、ランニングはかなり嫌いみたいです。　

　 Cグランドにボールがあったのは、どこかのチームが練習するためだったらしく、ちょうど、ランニングが終わる頃、赤いユニフォームの選手たちがたくさん出てきます。満男選手、木立の近くに固まった、その選手たちの中に、チームメートのように一緒にいます。何か話をしているなと見ていると、選手の1人が、満男選手を斜めに抱きつくように、後ろから抱えます。何か、からかわれているかのような、照れた表情の満男選手。抱きついた選手も晴れやかな笑顔です。あとで分かったのですが、このチームは、デンソーカップ2001に向けて練習する全日本大学選抜チーム。とすると、満男選手に話しかけていたのは、ワールドユースで一緒にプレーした、筑波大学の石川選手だったのでしょうか。　

　 満男選手、その選手と話しながら、トレーニングシューズを脱いで、スパイクにはきかえたのですが、練習内容を勘違いしていたのか、また、元のシューズにはき直します。　

　 Aグランドの周囲に、コーンや、ポールが配置されて、今日は、ポジションごとに別れてのサーキットトレーニング。MFグループの、満男選手、熊谷選手、本田選手はグランドの周辺を約50メートルごとの7区間に分けて、区間ごとに、ダッシュとジョグを繰り返す練習です。1週ごとに休憩を挟んで、右回りと左回り、5回ずつくらいやっていたでしょうか。　

　 水曜日に別メニューだった祥朗選手は名良橋選手と、MF陣より長めの距離を、同じようにダッシュとジョグを繰り返します。ピッチの中では、センターバックの秋田選手とファビアーノ選手が一緒にトレーニング。隆行選手と平瀬選手もFW組として、ミニコーンを使ったトレーニングです。ビスマルク選手は他のMFとは別メニュー、コーンと棒を使った、瞬発系のトレーニングをしていますが、ものすごく体が重そうです。GK練習は、Cグランドで、高桑選手と多分ユースと思われる選手が取り組んでいて、このあいだの日曜日のサテライトの試合で、ケガをしてしまったという曽ヶ端選手は、別にサーキットトレーニングをしています。　

　 ダッシュを始めた満男選手は、いつもより、すごくゆっくりな走り方です。1周して、休憩になると、隣のグランドでのボールを使った練習が、気になるらしく、ずっとそちらを向いています。　

　 さっきよりも、早めのペースで2週目。走り終わった途端に、里内さんに言われた言葉は「遅い!」。一人一人の選手が、ある程度の間隔を開けて走り出すのだけど、先に走りだした熊谷選手に、1週で、30メートルくらいは間を開けられてたから、確かに遅いです。満男選手を、最後に走らせると、ゆっくりになりすぎると里内さんが考えたのでしょうか、3週目からは、満男選手が先頭になります。　

　 腕に着けた心拍を表示する、腕時計のような機械を、里内さんに見せる満男選手。心拍数が、普段より上がっていることを、里内さんに見せているのかもしれません。　

　 今日は、ずいぶんたくさんのスタッフさんが、グランドの端に集まっています。ホペイロさんや、トレーナーの方たち。天気もいいし、選手も少なくて、仕事も少ないのかもしれません。　

　 3週目、最後のダッシュに入るところで、里内さん、「はい、オガサ!」と大きく声をかけて励まします。速くはしれっていうことでしょうね。満男選手、いつもより上に上げた顔を、左右にわざと大きく振って、一生懸命走っていることを、そこにいた、みんなにアピールしつつゴールします。　

　 隣のグランドで、ボールが使われてないときは、見向きもしない満男選手、里内さんや他のスタッフと話してみたりしています。胸に巻いている、心拍数を計る機械がずり落ちちゃって、練習着をめくって、里内さんに着け直してもらったり。里内さんに、後ろから忍び寄って、自分の膝で、里内さんの両方の膝の後ろを、ずんと突いて、カックンと膝を折らせようとしてみたり、いたずらもする満男選手です。　

　 最初の左回りから、右回りに変わって、単調で、とても苦しそうな練習は続きます。ダッシュで走る満男選手の頬っぺたのお肉、前に見たときは、プルプルと揺れていた気がしたのですが、今日は、そういう風に見えません。先週あたり、栄養が充分に摂れなくて、お肉が減ってしまったのかしら。でも、今日は、いつもより走るペースが遅いので、単にそのせいかもしれません。　

　 最後の1週が終わって、コーナー付近にひざまづく満男選手。あとから、熊谷選手が走り込みます。コーナーには、ゴールのマークとして、ポールの上にコーンが乗せられていたのだけど、熊谷選手、それにぶつかります。ポールが揺れて、大きく自分の方に来て、満男選手、おっと、という感じで、よけながら立ち上がります。　

　 クーラーボックスの上に座って給水して、そのあと、芝にうつぶせに寝転がって休憩です。今日は暖かいので、とっても気持ちがよさそう。そこにいたフロントの人と話をしたり。満男選手、顔を下に向けたまま、手で、芝を何回も、軽くすくい上げるようにしながら話ているので、遠目には、手の中にいる昆虫に話しかけているみたいです。　

　 ホペイロさんが運び出してくれた、マットの上に、選手たちが寝転がって、ストレッチ。満男選手は熊谷選手の隣に寝ころぶと、いきなり、2人同時に、速いペースで腹筋を始めます。負けん気の強い満男選手、絶対に熊谷選手より長く腹筋をするに違いないと思っていたら、やはりそう。熊谷選手がやり終えてから、5回ほど多く腹筋する満男選手です。　

　 選手たちは、みんな、のんびりムードで話をしたり、隆行選手は、ひたすらボーっと固まっていたりしたのだけど、満男選手は、ミニゲームが始まったCグランドが、やっぱり気になる様子。1人、木立の向こうに行くと、ストレッチをしたりもしながら、ずいぶん長い間、ゲームを見ています。　

　 ようやく、引き上げてきた満男選手、入り口で、里内さん、鈴木さんと一緒になり、話しながらロッカールームに入っていきました。　

　 そうそう、長谷川選手は室内練習だけだったよう。私服でロッカールームから帰っていく姿だけを見かけました。　

　 ちらほらと桜の便りも聞こえる頃。暖かなクラブハウスのグランドは、少しだけ、のんびりムードでしたけど、来週になれば、また、緊張感のある練習が続くはず。せめて、明日、1日のオフ、ゆっくりすごしてほしいですね。